Label: EM Records
Format: 2LP+DL cord
ヘンリー・カウをはじめ数々の音楽プロジェクトを遂行してきたティム・ホジキンソンと、水玉消防団やフランク・チキンズ等で活躍したカムラアツコによる驚くべき領域の開拓。『Haiku In The Wide World』は、カムラとホジキンソンが日本語と英語で吟じ詠う俳句を、ホジキンソンが作曲した音楽の枠に収め、多彩で変化に富んだ器楽音響集合体へと「拡張」を試みた作品です。
本作は17世紀から20世紀にわたる37の俳句のテキストを取り上げたもので、長い歴史を持つ日本の文学形式を敬愛し、これらの短い詩句を音楽芸術の領域に持ち込み、音の相互関係の拡張されたネットワークの中に据えています。演奏ではホジキンソン自身のクラリネットをはじめフレンチ・ホルン、ヴィオラ、ヴァイオリン、チェロ、 アコースティック・ギターが用いられ、鮮明に録音された音源が使用されています。声と楽器の音は詩的なイメージと融合し、それぞれが光を投げかけ、影を落とし、隠された意味を明らかにし、作品の総体と共鳴し合います。作曲においてホジキンソンが選択した音楽語法は、俳句の本歌取りや取り合わせといったレトリック、連歌師の手法にみる多様かつ急激な世界展開に照応した幅の広さを持っています。また、俳句の日本語と英語訳がさらなる意味、共鳴、コミュニケーションの層を提供します。その英語訳の俳句をホジキンソンに送った英の詩人ハリー・ギロニスとの交流がこのプロジェクトを始めるきっかけとなりました。本作はホジキンソンやカムラがこれまでに成し遂げてきたものとは明らかに異なる、無比の作品です。『Haiku In The Wide World』の成り立ちを綴ったホジキンソンの解説も必読です。CD版、2枚組LP版ともに同内容。日本盤仕様ジャケット。
=作品仕様=
+ 12インチLP 2枚組、シュリンク封入
+ DL コード+ステッカー
+ 2Pインサート(英語・日本語掲載)
TRACKS:
Side A
01. ara tōto(あらたふと青葉若葉の日の光)(2.13)
02. haru tatsu ya(春たつや静に�廚琉貶發茲蝓�(1.39)
03. hito inete(人いねて中に物なし月と我) (2.50)
04. tzukuzuku to(つくづくと見てをればちるさくらかな) (1.26)
05. wakaba fuku(若葉吹くさらさらさらと雨ながら) (1.01)
06. ume saite(梅咲いてあたりに春はなかりけり) (0.33)
07. yo o kōte(世を恋うて人を恐るる余寒かな)(1.47)
08. shoku no hi wo(燭の火を燭にうつすや春の夕)(2.10)
09. sakanu ma mo(咲かぬ間も物にまぎれぬ菫かな)(1.10)
10. musubō to(結ふと解ふと風のやなぎかな)(1.05)
Side B
11. assari to(あっさりと春は来にけり浅黄空) (1.26)
12. Kōjo nō(工場の建ちひろがる音のけふも西風の晴れ)(1.42)
13. kumo ni aru(雲にあるあかるさ 葦にあるくらさ)(2.15)
14. tada no gomi(ただのごみになりかけてゐる花の塵)(1.03)
15. tori tōshi(鳥遠し雲にいるさの腹白き)(1.56)
16. idobata no(井戸端の桜あぶなし酒の酔)(1.49)
17. iwa no oto(岩の音月の夜桜人遠し) (1.38)
18. haru no hi ya(春の日や人何もせぬ小村かな) (1.35)
19. suisen no(水仙の花の高さの日影かな)(3.12)
Side C
20. kane kiete(鐘消えて花の香は撞く夕哉)(0.41)
21. kodama shite(谺して山ほととぎすほしいまゝ) (2.33)
22. morobito ya(諸人や花をわけ入り花を出ず) (1.02)
23. uguisu ni(鶯に手もと休めむながしもと) (2.20)
24. yuku haru ya(ゆく春や逡巡として遅ざくら)(1.30)
25. hata utsu ya(畑うつや道問ふ人の見えずなりぬ)(1.14)
26. minazoko ni(水底に映れる影もぬるむなり)(1.22)
27. nashi saku ya(梨咲くやいくさのあとの崩れ家)(1.09)
28. hito-no me no-naka-no(ひとの瞳のなかの蟻蟻蟻蟻蟻)(1.33)
29. hashigeta ya(橋桁や日はさしながら夕霞)(2.37)
Side D
30. mizu satto(水さつと鳥よふはふはふうはふは)(1.42)
31. tatami o aruku suzume no(畳を歩く雀の足音を知つて居る)(2.11)
32. hanagami no(鼻紙の間にしをるるすみれかな) (1.19)
33. hae no fun(蝿の糞色紙の歌の仮名違ひ) (1.00)
34. ketsuron no(結論のごとく地に跼し蟇)(1.50)
35. ryūsei ya(流星や行方知れずの恋をして)(2.33)
36. no no ame wa(野の雨は音なく至る夏薊)(2.11)
37. kasho haisho(歌書俳書紛然として昼寐哉)(2.38)